1万時間やっても結果が出ない?~天才の1万時間の法則~

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(Photo by Ben Hershey on Unsplash)

今日は、天才の特徴としても有名な1万時間の法則についてです。

優れた結果を出す人、

ハイパフォーマー、

真似できないような結果を出す人は、

皆、1万時間はそのことに費やしてきたと言われています。

マルコム・グラッドウェルの『天才!成功する人々の法則』

の中で紹介されているこの1万時間の法則は、

とても有名かと思います。

継続することの重要性、

天賦の才能ではなく地道な努力の重要性をよく表現しています。

1万時間とは、

1日3時間ずつ費やしたとしても1年365日で1095時間ですから、

だいたい10年かかる計算になります。

1日8時間ずつ費やしたとしても1年365日で2920時間ですから、

だいたい3年半はかかります。

自分が結果を出したいと思っている領域や分野に、

日々時間を割くこと、

継続して取り組むことがよくわかるのですが、

この1万時間の法則においては、時間にだけ焦点を当てて理解している人が多くいます。


実際には、

そう単純なものではないのです。

誰でも1万時間取り組めば、優れた結果を出せるというなら、

1日8時間、3年半も営業に取り組んだ人が、全員優れた営業マンになるかといえば、

そうではありませんね。

単に時間だけの問題ではないのは明らかです。

1万時間の法則で、何に1万時間費やすかといえば、

よく考えられた練習、意識的な練習、です。

単なる仕事、単なる練習を1万時間費やしても、

優れた結果になるわけではありません。

天才と呼ばれるような存在になれるわけではありません。

あたり前といえばあたり前なのですが、

1万時間の法則において、

この点を意識していない人も意外と多くいらっしゃるようです。

では、

よく考えられた練習、意識的な練習とはなんなのでしょうか?

それは、

ストレッチ目標、適切なフィードバック、振り返りを含む練習です。

ストレッチ目標とは、

少し背伸びをした目標ですね。

自分の限界に挑むようなものでもあり、

負荷がかかるものです。

営業であれば、

苦手な人への対応、

うまくできていない商品説明について3分で相手の心をつかむ、

などなど、自分の課題克服や高みを目指す目標を設定する必要があります。

これができれば成長する、

できていないことができるようになる、

そういう高めの目標を設定して、意識的に練習やトレーニングを行うことです。

なんとなく名刺交換をしたり、

なんとなくロールプレイングをするなど、

負荷がかからない楽なことをしていても成長はありません。

仕事に多くの時間を割いていても、

負荷がかかるストレッチ目標を設定し、

意識的にトレーニングをしている人はだいぶ少ないのではないでしょうか。

そもそも、自分の仕事において、「練習」や「トレーニング」に時間を割いてすらいないかもしれません。

僕の場合、

読みやすい本を読むよりは、

英書や哲学書など、格闘しないといけない本を読むことがトレーニングになりますし、

論文を批判的に検討して読んだり、ゼミで議論をしたりということがトレーニングになります。

メルマガを書くよりは、

研究ノートを書くほうが負荷のかかるトレーニングになります。

ですが、そういう時間となると、1日に数時間程度というのが現状です。


長くなりますので、

また次回に続けます。


<まとめ>

■天才の1万時間の法則というものがある。
天才と呼ばれる人たちは、1万時間を費やしてきたというもので、
継続の重要性をよく伝えてくれるものである。

■1万時間の法則は、単に時間を費やせばよいというものではなく、
よく考えられた練習を1万時間やってきたかということが大切なのである。
よく考えられた練習の要素は、ストレッチ目標、適切なフィードバック、振り返りである。

■高い目標、背伸びした目標を掲げ、練習やトレーニングを日々実行しているだろうか?
自分の仕事において、何が負荷のかかるトレーニングか認識しているだろうか?
負荷のかからないことやなんとなくやれることに、時間をかけていても、
優れたパフォーマンスにはつながりにくいものである。

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