わかるからできるのではなく、できるからわかる
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知る→わかる→できる
という学びの流れは、一見するとその通りだと思うかもしれません。
本で読んだり、誰かから聞いたりして、知る。
知った内容を理解して、わかる。
わかったことを実際にやってみて、できるようになる。
学びは、知って、わかって、できるようになるプロセスだと捉えることができます。
しかし、わかればできるのか、というと、案外そこには大きな壁があります。
わかってもできない、わかっていてもできない、ということが少なからずあります。
わかるからできる、というだけではない世界が、学びにはあります。
これは落とし穴で、できるようになった人たちが振り返ってみれば、
知る→わかる→できるという流れで整理しやすいだけで、
実際には、わかる→できるではなく、できる→わかるということがたくさんあります。
そう、学びとは、できるからわかるようになる、というプロセスなのです。
わかるからできるのではなく、できるからわかるのですね。
できるようになってから、そうか、こういうことだったのか、なるほどこういう意味だったのか、ということがたくさんあります。
子どもを見ているとよくわかります。
皿洗いの仕方、文字の書き方、歯磨きの仕方、ぬり絵の仕方、全部、よくわかっていません。
よくわかっていないのですが、
親の真似をしたり、自分でいろいろと試行錯誤をしたりして、それっぽくできるようになります。
それから、コツをつかんだり、どういうやり方でやったらいいかを説明できるようになります。
できるようになってから、やり方がわかるのです。
やり方が分かってからできるようになると思うかもしれませんが、実際には多くのことは、逆、です。
本を読んだり、講義を聞いたり、セミナーに出たりして、知識ややり方がわかればできるようになると思うかもしれませんが、実際には、違うことが多いです。
人の真似をして学んでできるようになってから、意味がわかるという<模倣学習>や、わからないながらもいろいろと試してみて、できるようになってから意味がわかるという<試行錯誤学習>があります。
もちろん、知る→わかる→できる、ということもありますが、
日常の大半は、できる→わかる→知るです。
真似をしたり、試行錯誤をして、できるようになる。
そして、やっていることの意味や、やり方がわかる。
なんとなくわかったことやできていることについて、本を読んだり、人の話を聞いたりして、精緻に説明できるようになって精度が上がる。
そんな流れをとります。
わからないからできない、
どうやっていいかわからないからできない、
と考えがちかもしれませんが、結果を出している人は、驚くほど、真似をしたり、試行錯誤をしたりして、できるようになってからわかろうとしていますね。
<まとめ>
■わかればできる、わからなければできない、と思うかもしれないが、実際には、逆である。
■できるからわかるのである。できるようになってから、意味ややり方がわかる。
■結果を出している人は、模倣や試行錯誤を通して、とにかくできる状態をつくるのが早い。