『専門職ボランティアの可能性と課題』

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めちゃくちゃおもしろい。
でも、この本がここまでおもしろいと思うのはたぶん自分だけだろうなぁ(笑)
京大の教育学部図書室で、ご自由にお持ち帰りくださいという棚に置かれていて、もらってきた本ですが、いい本だった。
ちょっと不思議な出会い方をした本です。

本書が出ているのが1990年。
いわゆるボランティア元年とされる1995年より前です。
それでいながら、今日までつながるいろんな可能性や課題をこの本は含んでいます。
古くてなお新しい。

専門職ボランティアとして、看護での訪問看護や地域でのケアの実践を中心に取り上げているのですが、熱いです。
専門職ボランティアという表現に対する批判や受け入れがたさなんか、そのまま、プロボノの問題につながるものですしね。
地域の主婦を巻き込むところは、そのまま、ママボノの流れで読めます。
ノブレス・オブリージュとはなにかに迫るものだと思っています。

有償と無償、
社会的責任、
学習機会としての位置づけ、
多忙な中でボランティアなんかできない問題、
実践とはなにか、
心を広げるとはどういうことか、
社会的共通資本、

あらゆることが含まれていて、自分が追いかけているテーマのど真ん中でした。
プロフェッショナリズムとボランティアの矛盾と統合の荒削りな議論がみえて、おもしろいです。
最後に掲載されている対談とか、著者への冷めた眼差しと批判がとてもおもしろい。あるあるだなぁ、と思って読めました。
いろいろとつながってきた感じです。

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