2021.04.10
カテゴリ:読書
『日本のいちばん長い日』
1945年8月15日、
終戦をめぐるあの1日に、これだけのことが起きていたのか、
と改めて思います。
誰もが必死に生き、国体護持に力を尽くし、処理をしていったあの日。
一億総玉砕、本土決戦を主張していた陸軍にあって、終戦をどう迎えるか、クーデターとどう向き合うか、命がけのやりとりに、思わず引き込まれます。
無駄な描写なく、よくこれだけのものが書けたものだと、そのことにも驚かされる1冊。
”敗戦は亡国ではない、しかし最後の場面における内戦は亡国に通じるであろう。そのために陸軍の方針を絶対のものとしておかなければならなかった。とにもかくにも、終戦にたいして一糸乱れぬ行動をとることを、陸軍長老によって申しあわせてもらうことである。”(p.92)