できていないと思う方ができている
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できていると思うこととできていることには、違いがあります。
新入社員が入ってくるこの春ですが、
「大丈夫です」
と言う人ほど、大丈夫ではなかったり、
「わかっています」
と言う人ほど、わかっていないという場面に遭遇する人も少なくないでしょう。
振り込め詐欺に自分は引っかからない自信がありますという人ほど、引っかかりやすいものです。
反対に、振り込め詐欺に引っかからないか自分は心配ですという人ほど、意外と大丈夫だったりします。
パワハラになっていないか心配だという思いを抱えながら接している分には、パワハラになっていることは少なく、
反対に、パワハラなんか自分はするはずがないと思いながらやっていると、パワハラになっていることが意外とあります。
自分は相手のことをわかっていると思っている時ほど、相手のことをわかっていないものだし、
相手のことをわかっていないかもしれないと思えている時ほど、相手のことを意外とわかっているものです。
わかっていると思っていることが、わかっていない。
わかっていないかもなぁと思えている時には、案外わかっている。
知っていると思っていることが、本当は知らなかったり、
よく知らないかもと思えていることが、意外と知っていたり。
知っている、わかっている、できている、大丈夫、という思い込みが盲点を生むことはたくさんあります。
自分は正しい、
自分は間違っていない、
そういう時には、視野が狭くなっていたり、視点が少なくなったりしがちなので、反対に注意が必要ですね。
専門家ほどわかっていないこともあり、逆に、わからないことをたくさんわかっているからこそ専門家だということもあります。
知っている、
できている、
わかっている、
自分は大丈夫、
という思考オンリーになっているときは、逆にちょっと注意が必要なサインです。
自信とは、
自分はわかっていないかもしれないし、できていないかもしれないけれど、それでもやる、
という自分をそのまま受け止められることなのかもしれませんね。
<まとめ>
■「大丈夫です」「知ってます」「わかってます」という言葉は、案外あてにならないことが多い。
■知に対する態度としては、「本当に大丈夫だろうか」「本当に知っているだろうか」「本当にわかっているだろうか」という思いを抱えながら接することが基本である。
■わかっていないかもしれない自分、できていないかもしれない自分、その弱さをそのまま受け入れられることが自信と言えるかもしれない。