一周回った意見
(Photo by rawpixel.com on Unsplash)
一周まわった意見というのがあります。
これが結構大事だなと思っています。
もともと感覚的に生きる子どものような人が、論理的に考えるようになり、そして、結局行き着いた先に、また感覚的な世界をみるというのがあって、その話を聴くのはとても楽しいです。
頭が良すぎておかしくなっちゃった、と言われる人に何人もあったことがありますが、もう頭の回転が速すぎて、論理的にも思考的にもいけるんだけれど、感覚や感性で異次元なほど通じるという世界があります。
言っていることは、どうしてそうなるのか、なんでそういう結論になったのか、ぱっと話を聞いた時点ではよくわからないのですが、理詰めで考えていってもなるほどそうなる、というくらいの閃きがあります。
こういう、頭がよすぎておかしくなっちゃった、という人は好きですねぇ。
他にも、リアル重視とインターネット重視の人がいますが、どちらも一周まわった意見はとても興味深いです。
インターネットのことにすごく詳しくて、いろんなこともやり尽くして、そしてその結果、やっぱりリアルが大事だなという人の意見は深いです。
一周まわっているからですね。
逆に、リアルでやれることや対面をすごく重視して、自然や体験などを深めてきた人が、インターネットの可能性について語る時、とても面白いです。
その深みは一周まわった視点になります。
最近は、何でもかんでもインターネットやオンライン、という動きがありますが、にわかの動きと、一周まわった人の動きは、だいぶ違います。
一周まわった人は、インターネットやオンライン化の流れについて、今はとても落ち着いていますね。
あたり前のことなのですが、すでに検討していることや、これまでやってきたことが、
数年遅れで社会が追いついてきている感覚があるのではないでしょうか。
テレワークと呼ばれる働き方についても、ようやくここまできたか、というのが正直なところかと思います。
このあと、マジョリティは、インターネットやオンラインをどんどん活用しよう
↓
やっぱりインターネットやオンラインでできることは限られているから、リアルや対面や体験を重視しよう
↓
オンラインの限界を知りつつも、新しいテクノロジーや社会のマジョリティの変化に応じて、リアルや体験のよさをもっと生かしたインターネットやオンラインの世界を考えよう
という流れが社会で大きく動いていくことになると思います。
5GやAIの流れ、アフターデジタルの流れ、マジョリティがオンラインにつながる中でのパラダイムやコンテクストの変化、これらをどう捉えていくかにも注意していきたい局面になってきました。
リアルや体験の良さは考えてきたものの、オンラインや新しいテクノロジーの活用に関しては、まだまだ認識が甘いので、そちら側の限界と可能性を考え抜いていきたいですね。
反対意見は検討し尽くして、それでもなおその先という、一周まわった状態へいきたいものです。
<まとめ>
■反対意見を考え尽くしているか、正反対の視点を持ちえてそれを乗り越えているか、一周まわった意見にはそれがある。
■オンラインの良さを語る時、リアルの良さや体験の良さは考え尽くし、オンラインの限界や課題も考え尽くし、それでもなおその先を語るという姿勢には深みが現れる。
■リアルだけ、オンラインだけ、どちらか一方で、反対側のことを何も知らないのではなく、片方をやり切って別の極へ。
それは同じことを語っているようで、次元が違うということがあり得る。