実存的変容に関するわかりやすい見取り図『分離から統合へ 「人類の目覚め」を紐解く二つの異なる切り口』

画像の説明

ティール組織が多くの人に関心を持たれたこと、
これまでの組織や働き方が見直されていること、
マインドフルネスなど精神や意識への関心が高まっていること、
地球規模での環境問題や持続可能性などへの意識が高まっていること、
AIの登場で、人間の可能性が見直されていること、
などなど、いろんな要因が組み合わさって、
人類がどこへ向かうのかは興味深いところです。

哲学的な探究や、
思想的な探究がされていますが、
本書は、「人類の目覚め」に関して、
”スピリチュアル領域”でどのようなことが語られているか、
”学問領域”でどのようなことが語られているか、
をわかりやすく紹介しています。

僕たち人類は、いよいよ本当の意味で進化するときを迎えました。
統合して目を醒ましていくほど、
「自分が宇宙だったんだ」ということが
わかってきます。

という本書の帯に書かれていることを読んだだけでも、
”あー、そういうことね、うんうん”
と受け取る人と、
”おいおい、大丈夫か?頭おかしいんじゃないか”
と受け取る人の顔が目に浮かぶようです。


さてさて、
この内容が”スピリチュアル領域”、”学問領域”を代表してよいかは、
個人的には疑問がありますが、
それでも述べられていることはわかりやすいです。

超ざっくりいってしまうと、
抑圧されてきた自分や自己というものから、
自分を解放させていって、
自己超越や精神の自由を手に入れていこう、
というストーリーです。

ざっくりしすぎていてごめんなさい。


学問領域ということでは、
トランスパーソナル心理学インテグラル理論ホリスティックな領域の研究宗教学の研究などが関わってくると思うのですが、
深淵で複雑な世界がもっともっと展開されています。
なので、もっと踏み込んで欲しいという思いがあります。

まぁ、怪しい領域、怪しい世界だなと、正直思います。

本の表紙からして、
何やら怪しい雰囲気が漂っているのを感じ取るのは、
僕だけではないと思います。

でもだからこそ、
そこが面白くて好きなんですけどね。

本当にそうなのか、
本当にどこまで言えるのか、
科学や学問としてどこまで迫ることができるのか、
そんなことを頭の片隅に置きながら、
意識の変容や人類の目覚め、なんていうことを考えています。

分離から統合へ
というのは一つの思想やトレンドとして、
ポストモダンを乗り越えようとする試みで、
新実在論などからのアプローチもありますね。

また、世界を見れば、
二極化、格差の拡大、分断、
なんていうことが語られやすくもなっていて、
統合だったり、大きな物語への憧れなんかもあるのではないかと思います。


本来の自己に気づく、

自己超越の世界を感じる、

悟りにいたる、

そんな世界の入り口を、わかりやすく示していて、

これをきっかけにもっと深めてみるというのはよいのではないかと思います。


天外が、「人類の目覚め」と表現しているのは「実存的変容」と呼ばれており、まだ「自我」のレベルの範囲内です。「3・学問系」のコンセンサスとしては、いま人類が直面している意識の変容は、表現は夫々に違いますが、この「実存的変容」です(注:「実存的変容」…フレデリック・ラルーは「グリーンからティールへの変容」、クレア・グレイブスのスパイラル・ダイナミクスでは「ティア1”生存のレベル”からティア2”存在のレベル”へ」、ケン・ウィルバーは「後期自我から成熟した自我へ」、深層心理学では「シャドーの統合」…などと呼んでいる。)
(p.5)

結局のところ、
フレデリック・ラルーやクレア・グレイブスやケン・ウィルバーの思想を深めた方がよいとは思うのですが、
実存的変容を切り口に、人類の目覚めとして、関心がもたれている領域の見取り図は得られます。

マニアックな世界ですが、スピリチュアル的な目醒めに興味がある人がいれば、読んでおいてもいいかな、という本です。

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