人類の虚構と大きな物語が現代社会に生きる人に影響を与えている

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ユヴァル・ノア・ハラリ『サピエンス全史 上 文明の構造と人類の幸福』
はホモ・サピエンスの発展について、
とても興味深い考察をしていておすすめです。

虚構を語ることができる、
ということが、
私たち人類の大きな特徴でもあり、その部分に対する考察が深くなされています。

私たちの言語の特徴としては、
虚構をつくりあげることができ、
物語を構成することができます。

そして、
その物語を仲間に共有し、信じさせることによって、
協力関係もつくれますし、協働もできます。

物語を語り、仲間に信じさせる。

神話、
伝承、
宗教、
科学、
文化、
イデオロギー、
などなど、頭の中でつくられたものはたくさんあります。

自分がいま、あたりまえに信じていることさえ、
人類が作り出した虚構ということがほとんどです。

資本主義、貨幣、民主主義、日本、人権、平和、経営者、学問、
これら全て、ある種の虚構です。

言葉が持つ力というのは大きいもので、
大きな物語を語り、
それを信じる人が多ければ、大きな力が発揮されます。

人は社会的な動物であり、
1人で生きているのではなく、
社会で共有されている物語を生きています。

意識的にせよ、
無意識的にせよ、
社会の物語と自分の物語の世界を生きています。

そしてその物語を紡ぎ、編集しています。

私たち人類がどこからきて、どこへ行くのか。

その大きな物語を把握しているか否かで、
何をするか、何をできるかも変わってきます。

今の生活には、
様々な物語や虚構が流れ込んでいるわけですが、
それらを意識しておくと、やるべきことも変わってくるでしょうね。

歴史について、
しっかり抑えておきたいと思わせてくれる1冊です。


<まとめ>

■ホモ・サピエンス発展の大きな要素には、
虚構をつくり、物語を語り、協力関係を築くという力があった。

■言語と物語を自由に扱える者は力を得る。
物語を語ることが仲間を集め、力を得ることにつながるのだから。

■現代社会を取り巻く大きな物語には自覚的であるとよい。
人類がどこからきて、どこへ行くのか。
その大きな物語と個人個人の生活は無関係ではなく、
大きな影響を受けている。

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